不動産の評価

2016.03.10

遺産分割調停の進め方として、遺産の範囲が確定したら、次の段階である遺産の評価を行うことになります。
特に評価が問題となる遺産は不動産ですが、調停の中で評価を確定する流れとしては、まず各当事者が不動産に関する資料を提出し、これをもとに評価額の合意形成が図られます。合意に至らなかった場合には、裁判所が不動産鑑定士を選任し、鑑定が実施されます。
合意のために出す資料は、固定資産評価証明書、相続税申告書、不動産業者の査定書等で、これらを参考にしながら、評価に関する当事者の意見が調整されます。不動産業者の査定書は、2通以上の提出を求められることが多く、極端な評価額の開きがない場合には、平均値を基準にして合意がされることが多いです。この点、不動産業者は、媒介契約を獲得する目的で、時価よりもかなり高い評価額で査定することもありますので、特に評価額が低くあってほしい当事者(他の当事者に代償金を支払って当該不動産を取得することを希望している者等)は注意が必要です。
評価について合意に至らなかった場合には、鑑定実施について当事者間が合意し、当事者からの鑑定の申出、鑑定人候補者による鑑定費用見積もりの提示、当事者の費用予納、鑑定採用決定という流れで鑑定が行われます。鑑定に要する費用は、当事者間の合意の上で法定相続分に応じて予納されることが多いようです。これに対し、一部の当事者が全額予納した場合には、調停成立時に予納しなかった当事者の取り分を減らす等の調整がされるようです。また、鑑定費用は、不動産の状況にもよりますが、一般の感覚からすれば決して安い金額ではないため、見積もりが出た段階でやはり評価について合意しようということになることもまれではありません。
その他鑑定についての留意点としては、予め鑑定結果に従う又は尊重するという当事者の合意を得ておくのが通常で、その内容は期日調書に記載されます。また、特別受益・寄与分が主張されている事案では、相続開始時及び鑑定時の2時点での評価が必要となるため、評価の基準時点について当事者が合意し、これが期日調書に記載されます。

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