遺産の分割方法

2016.04.13

今回は遺産分割手続きの種類と方法について解説します。

相続人の範囲→遺産の範囲→遺産の評価→各相続人の取得額(特別受益、寄与分の調整)の順番で調停が進むと、最後の段階として、遺産の分割方法について協議が行われます。
不動産等をどのように分けるかを決めるのですが、分け方としては、(1)現物分割、(2)代償分割、(3)換価分割、(4)共有分割の4種類があります。

(1)現物分割は、遺産を構成する物件を、各相続人の取得分に応じて割り当てて取得させるというものです。例えば、相続人が妻、長男、次男の3名、遺産としてA、B、Cの不動産があり、それぞれの価値が4000万円、2000万円、2000万円というケースにおいて、A不動産は妻が、B不動産は長男が、C不動産は次男が取得するという分割方法がこれにあたります。取得する不動産の価値が取得する当事者の取得分を上回る場合には、その超過分に相当する金額を、他の当事者に支払うことになります。これが(2)代償分割となります。実際には、上記のように各相続人の取得分にきれいに当てはまるように遺産が揃っているケースはまれですから、(1)現物分割と(2)代償分割が組み合わされるかたちで分割案がまとまるのが通常です。
(3)換価分割は、遺産を売却して現金化し、各相続人が取得分に応じて取得するというものです。現物の取得を希望している相続人が、代償金を支払えない場合や、当事者の誰も現物の取得を希望しない場合には、この分割方法がとられます。売却の方法としては、競売と、当事者全員が同意した上での任意売却がありますが、後者の方が高く換価でき、手続も簡単です。
(4)共有分割は、遺産を単独所有ではなく、各相続人の取得分に応じて共有とするものです。この方法は、物件の使用や管理をめぐって当事者間で紛争となることがよくあり、その場合には改めて共有物分割訴訟等、別の手続が必要となるため、避けるべきとされています。

なお、調停手続では、当事者間の合意より、上記(1)現物分割ないし(4)共有分割のいずれの方法をとることも可能ですが、審判手続では、分割方法を裁判所が決定し、当事者が選択することはできません。また、(2)代償分割の代償金についても、調停手続では分割払いが認められますが、審判手続では、即時・一括での支払いしか認められません。このように、調停手続では、審判手続に比べ、分割方法について当事者の意向に沿った柔軟な解決を図ることができるといえます。

遺産分割の全体像、協議・調停・審判については下記ページをご確認ください。

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